平素より徳島大学男子ラクロス部を応援して下さり、ありがとうございます
28期主将の花口拳大です
4年間ラクロスに本気で取り組んで今こうして引退ブログを書くことが出来ているのも、当たり前のことではなく、
一緒に同じ目標に取り組んでこれた仲間やコーチの方々、いつも応援してくれていたOBGや家族、そしてラクロスを通して関わって下さった全ての方々のおかげです。
本当にありがとうございました。
主将を務めてから、いや入部してからなので4年間の全てを“中四国制覇”に懸けてきた僕の思いをここに綴ろうと思います。
拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
それでは。
僕の高校生活は部活も勉強も何をとっても上手くいかず、挫折の連続でした。大学受験も芳しくなく、前期で地元の岡山大学を受験しましたが、無事不合格となり、後期入試で徳島大学に入学しました。
徳島大学は高3の担任に勧められただけで受験しただけだったため、特にやりたいこともなく、当時の僕は抜け殻そのものでした。
でもせっかく大学来たし引きこもるのも楽しくないなと思い、色んな新歓にお邪魔させてもらいました。どの新歓も先輩が面白くて優しかったのですが、ラクロス部の先輩達は部活のことを1番楽しそうに話してくれて、自分もこの部活に入ったら先輩達のようにキラキラした大学生活が送れるんかなとか思って入部を決めました。
当時はMFをしており、他の同期より少し早い時期からクロスを握っていた分、リーグ戦に出させてもらったりもしながら、小学生の放課後のようにただただ楽しかったことだけ覚えています。
サマーがコロナで無くなり、ウィンターに向けて頑張ろうとしていた矢先、コーチからゴーリーへのポジション変更を打診されました。
正直、痛そうだし、子供の頃からじっとするのが苦手だし、点取って興奮する感覚忘れられなかったし、流石に断ろうかなと思っていました。
しかし、ちょうどその時期に中四国FINALがあり、大智さんがスーパーセーブを連発して会場が沸く景色を見ました。
大智さんは元々優しくて、歯並び以外本当にイケメンでカッコいい先輩だった上、幾度となく迎えるピンチを救うスーパーセーブを連発して惚れてしまったことを覚えています。
居ても立っても居られずゴーリー転向を決意しました。
しかし、そんな上手くいくわけもなく、毎日シャドーや壁当てをしてもなかなか成長しませんでした。
ウィンター後の上回練に合流して以降、2年生の秋くらいまでの1年弱の期間は毎日辞めたいと思っていました。
練習を耐えることに精一杯でした。
上回練では練習を崩壊するプレーを連発してみんなから怒られ、1回練に飛ばされてもひろきの方が評価されたりと存在価値を見失い、悔しさで押し潰されそうな毎日でした。
でも今考えると不器用な自分にとっては、成長する上では欠かせない時間だったのかもしれません。
そんな時、僕のラクロス生活にとってターニングポイントとなる時が訪れました。
それは2年生の時のFINAL4 vs岡山大学戦のことです。当然のことながら僕は試合に出る訳もなかったのですが、ベンチウォーマーとしてベンチに入れてもらっていて、徳大が6-3で勝利する光景を目の当たりにしました。
その光景の中で最も印象的で、今でも鮮明に覚えているのが当時1番怖かった、ゆうまさんの泣いている姿でした。
上手くいかなくて悔しかったり、映画とかで感動して涙が出ることはあっても、嬉しいことがあって涙を流すことなんて人生通しても数えるほどしかない。
しかも1番怖い、あのゆうまさんが…
その姿を見たおかげで自分もあのくらい本気で取り組んで、嬉し涙を流すような、「人生の財産」となるような経験をする。
それこそが自分が元々この組織に惹かれたキラキラした大学生活だったやんか。
その日からラクロスに没頭するようになりました。
徳島大学は2019年に中四国制覇して以降、中四国制覇を目の前に夢潰えることが続いており、特に自分が上回生として関わった2年間は
2022年 FINALで広島大学に8-10で敗北
2023年 FINAL4で広島大学にサドンデスの末、7-8で敗北(当年、広島大学は中四国制覇)
とまさに、「中四国制覇を目の前に」夢潰えるという状況が続き、あっという間に自分たちの代を迎えます。
同期との立ち上げミーティングにて、まず主将を決めるにあたり、みんなから僕を推薦されたものの、正直、全然やる気なかったし、やりたくもなかったんで保留にさせてもらいました。
中学も高校も部活の主将やってきて、組織のトップに立つことに伴い生じる責任や苦しみ、孤独感を幾度となく経験してきました。
最後の部活くらい出来るだけ気楽に楽しくやりたいなって思っていました。
でも何日も考えた末、大好きな同期が主将を任せたいって言ってくれたことに対しての感謝と
“中四国制覇”の景色を1番良いところから見てみたいという、一種のエゴから、このチームの1年間の全責任を負う決断をしました。
始動して、主将としてチームを牽引する立場となり案の定、苦難の連続でした。
上手くいなかいことの方が遥かに多く、当時は苦しい時期が続きました。
主将なんかやっぱり断っとけば良かったとさえ思ったことも少なくなかったです。
そんな時
“組織はリーダーの写し鏡”
という言葉に出会います
そりゃそうやわ。
今の俺みたいなトップになんて誰が心からついていこうって思ってくれるんや。
俺が変わらないとチームは変わらない。
俺が変わればチームは変わる
その言葉に気付かされてから自分の行動や発言にこだわり、そして何より楽しむことをとにかく意識してやって来ました。
部員それぞれが少しずつ変わる姿、チームが中四国制覇に向けて進んでいる姿が自分のモチベーションになっていました。
リーグ戦は広島大学に引き分けてしまったものの
3勝1分で1位通過をすることが出来ました。
しかし、いまいちこのチームで中四国制覇できる自信がなく、同期とわっきーさんとでミーティングをすることにしました。
このミーティング次第でこのチームの明暗が決まる。そう意気込んでミーティングをしました。
自分1人で抱え込んでいたものが色々溢れ出てきてしまい、つい泣いてしまったことを覚えています。
そんな中、みんなも本音をぶつけてくれました。嬉しかった。
そこから再び加速していきます。
4年生の変化に呼応するように2.3年生も大きく成長してくれ、自分も頑張ろうって思えたし、全員のことをPRIDEと感じていました。このチームは、僕が作りたいチームそのものでした。
根拠はなかったけど絶対に中四国制覇できると思ったし、むしろ根拠がいらないくらい中四国制覇できると思っていました。
こういうマインドが持つ人こそが目標は達成するものなのかとさえ感じていました。
迎えたFINAL当日。
もうあとはやるだけ。みんなには人生最高を更新しようとだけ伝えていました。
本当にかける言葉が見つからないくらい完成した組織でした。
しかし、結果は5-6サドンビクトリーの末、敗退。
意外と冷静でした。整理がつかなくて悔しいとかそういう感情さえ出てこなかったのだと思います。
試合後、スタンドへ挨拶をしに行ったときにお世話になった人の顔がいくつも目に入り、涙を堪えきれなくなりました。
意識が朦朧とした状況で口から出てきた言葉は「幸せでした」って言葉でした。
僕の本心でした。
なんかそういう風な言葉が自然と出てきたことに嬉しかったです。
敗因は正直今もいまいち分かってないです。
1年間やってきたことが全てを出し切ることが出来た。
One Teamとなり、中四国制覇という目標を有言実行するために、Hard Work出来た。
みんなの技術も、気持ちもピークに持っていくことができた
運が悪かったとか逃げるつもりはないです。
岡山大学が1枚上だった、それだけです
そして、この日のためにやれることは全て妥協することなくやってきました。
この組織の一員として、大学生活のすべてを捧げてきたことも
途中で逃げなかったことも
主将になったことも
結果がついてこなかったから、全てにおいて正しかったかどうかはわからないけど
間違っていないということは胸を張って言えます。
みんな本当に頼もしい仲間でした。
一緒に最高のチームをつくってくれてありがとう
最高のチームの一員になってくれてありがとう
後輩たちには、安心して徳島大学男子ラクロス部を託すことが出来ます。
31期
みんなを徳島大学男子ラクロス部に迎え入れることが出来て嬉しかった
みんなの応援はフィールドまでめちゃくちゃ届いていて、パワーがみなぎってきた感覚忘れられないです
FINALでは一緒に闘ってくれてありがとう
俺が大切にしとる言葉なんやけど
「物事には必ず意味がある」って言葉があります
これから楽しいことばかりじゃないと思うけど、それも含めて自分の成長。
色んなことを犠牲にしとる分、引退した時に自分の4年間に誇りを持てれる、そんな人生最後の部活動にしてよ!
30期
ずっとしんどかったな。
でもそんな逆境を越えてきたみんななら大丈夫
この先どんなことがあってもきっと乗り越えられると思う。全然心配してないよ(全然は嘘)
6人しかいない分、いつまでも殻にこもるんじゃなく、もっともっと周りを巻き込んでいけるような言動が増えれば尚良し
W.D.Wの今後の成長に期待してます
29期
今年1年一緒にチームの軸となってくれる存在が3年生で良かった。
2年連続サドンビクトリーで負ける経験なんてどこの誰がしとんねん
もう負けて得るものは全部手に入れたな笑
俺ら含めて、今までの徳大が辿ってきた系譜が正しかったことを来年証明して下さい。ってなんか言うつもりも全然ないし、そんなこと全然気にせんでええから
肩の力を抜いてみんならしくとにかく楽しんで!
ラクロスを、ラクロス部にいることを心の底から楽しめているのがみんなの最大の強みだと思っています
29期は29期にしか出来ないことがいっぱいあるから、そこをフル活用して今年を越えるチームつくっていきや!
みんななら頑張れば頑張るほど、行動すれば行動するほどチームは必ず良い方向に向いていきます
あと、しんどい時、壁にぶち当たった時は、先輩を頼って、時に後輩を頼って、そして何より自分の一番の理解者である同期を頼りよ
自分1人で出来ることなんかたかが知れとるしな
来年、みんなが中四国制覇している姿を見て、自分もこっそり泣いてしまうイメージも準備ももう出来ています
ファイト!心の底から応援しています!
ふうきさん
仕事が忙しいにも関わらず、プライベートの時間を割いて、僕たちの中四国制覇にコミットして下さってありがとうございました。
ふうきさんみたいなカリスマ性のあるキャプテンを目指してきたのですが無理でした笑
でもつま恋の夜とか、一緒に飲みに行った時に色々お話聞けて勉強になったし、楽しかったです
1年間ありがとうございました
ゆうまさん
ゆうまさんが現役の時は本当に怖くて苦手な先輩でした(2回目)
2回書きたくなるくらい本当に怖かったんです!
でも、ゆうまさんは今年のDFに、チームにとって欠かせない存在でした。
みんなに分け隔てなくコミュニケーションをとって下さったり、練習を自ら盛り上げて下さったり、僕たちに新しい気づきを次々と与えて下さったり、感謝してもしきれません。
一緒に車で蔵本練行って色んなことを話しして、帰り道にパン屋に行く時間も楽しかったです。
こんなにお世話になった分、僕が2年前のFINAL4で見たゆうまさんの嬉し涙を、今度は中四国制覇して一緒に流したかったです。
ゆうまさんとラクロスができて楽しかったです。
わっきーさん
僕たち28期がHCお願いするにあたって1番大切にしたことは、「この人と中四国制覇して心の底から胴上げしたいか」ってことでした。
自分やチームにとって、必要な時に必要なアドバイスや声掛けをして下さり、グラウンド問題とか1番考えくれて、1番行動してくれて、幾度となくわっきーさんにお願いして良かったと思っていし、胴上げして感謝を伝えたいなって思っていました
毎試合めちゃくちゃ声出してくれて、めちゃくちゃ喜んでくれて、FINALで負けた時には一緒に泣いてくれて
一緒に闘ってくれて、本当に嬉しかったです。
そして、最後に同期へ
じゅん
こういう時はいっつも俺からってこの前文句言うてたな笑
まあ切り込み隊長ってことで
でも、本当に切り込み隊長って言葉がピッタリで決めたこととか、やろうって言ったことを
じゅんが一番最初に行動に移してくれたり、率先してみんなに声掛けてくれたり、本当に助けられました
じゅんのおかげでラクロス楽しいなって、頑張ろうかなって思えた人、俺だけじゃないと思うな
ようた
俺がしんどい時とか実は結構頼りになってました
ラクロスも本当に逃げずによく頑張った。
顔の荒れ具合が今までの苦労を物語っとる。
FINALでようたと一緒に闘えて本当に良かったし、FINALのようたはすごい心強かったわ
ようたが逃げずに頑張る姿、本当にカッコよかった
よしひこ
古参メンツもはなと3人だけになったな
正真正銘の4年間お互いよく頑張った
医学生として4年間、続けるだけでも凄いのに、遅刻欠席もなく、一切妥協せずにラクロスと向き合う姿はまさにPRIDEの権化
特に10月のよしひこは俺のラストスパートの原動力になりました
よしひこが頑張っとるから俺も頑張ろって何度も何度も思わせてくれてありがとう
さめりん
いつかの飲みの帰り道でコンビニの前で2時間くらい思いぶつけ合ったのが凄い記憶に残っとるなあ
でも、内容もそうやけど、ここまで腹割って話してくれること自体が嬉しかったし、さめりんってこんな人やっけって思った笑
しんどいことも多かった分、凄いたくましく、頼もしくなった存在だったよ
ずっと見たがってくれていた中四国制覇の景色見せてあげれんでごめんな
ゆうせい
特記事項なし。
出会ってくれてありがとう。これからも末永くよろしくです。
ひろと
ひろとが入部してきた時、こいつには敵わんなって思ったのめっちゃ覚えています
もともと運動神経がいいのに、自主練ずっとしとるし、妥協せんし、何をとっても勝てる気がしなかったなあ
試合中はひろとが1番心強かった
ひろとがおるから中四国制覇できるやろってずっと思ってた
2人とも黒すぎて道頓堀で外国人に間違われて英語で話しかけらたのはいい思い出
しゅん
しゅんは俯瞰的にチームことを考えて、しゅんとチームのこと話とるとき楽しかったなあ
縁の下の力持ちって言葉がぴったりって思ったけど
FINALのラスト2分、同点弾の後、しゅんと目が合って、その勢いのまま抱き合って瞼が熱くなったよ
完全にしゅんが主役だったわ
はな
はなと二人三脚で頑張ってきたからこそ、最後勝たせてあげたかったな。
何回見てきたか数えきれんはなの涙を見る度に、自分も悔しくて
最後絶対嬉し泣きさせたろって思って頑張っていました
はなが何事も全力で取り組む姿、一瞬で空気を変える人間性、プレーは出来なくても本気でチームを勝たせようとしてくれる姿勢、どれをとってもマネージャーの究極系だと思う。
一緒に最高のチームをつくってくれてありがとう
あきと
発言力とリーダーシップのあるあきとが俺を立ててくれたおかげで、自信をもって先頭に立てたし、それっぽい主将になれたわ
こんなに頑張ってきたからこそ、最後報われて今年のDFを全国に見せつけたかったな
でもあきとは中四国で留まるようなプレイヤーじゃないから。
同期の星として、今後のあきとの活躍を応援しています
まずはA1かな。あきとの全国デビューを1人のファンとして応援しています。
けいすけ
1.2年生の時あんな仲良かったのになあ笑
まあ1年の時から2人で一緒にチームを引っ張ってきた俺らの使命なんかなー
特に今年1年は本気で中四国制覇したかったからこそ衝突することが多かった1年やったな
お互い意地っ張りで負けず嫌いやったからこそ、正直付き合い方が分からんくなったこともあったな
多分同じこと思っとるんちゃうんかな笑
でも、そんなけいすけがたまに言ってくれる
「けんとが主将でよかった」って言葉に何回救われたことか、けいすけの方がよっぽど大人やわ
こんなにけいすけには助けられてきたのに、なんでかけいすけには感謝なかなかできんくて
結局俺には最後まで言えれんかったし、直接言うの恥ずかしいから引退ブログで書く羽目になっとる。
くそが。
まあもうお互い枷もなくなったし、また飲み行こう
中四国制覇は出来ず夢半ばで終わってしまったものの、人生最高は更新しました。
目標を達成する快感は得られなかったけど、それ以上に最高の仲間と最高の試合が出来て、幸せでした。
4年間で手に入れた経験は、手に入れた仲間は僕の人生のPRIDEそのものです。
僕を主将に選んでくれてありがとう。
“主将”にしてくれてありがとう。
#69 花口拳大